経理代行の実際にあった失敗事例3選と失敗しない選び方2021.03.17

経理代行の失敗事例

【この記事の監修者】 株式会社Bricks&UK Outsourcing業務コンサルタント
経理の業務設計・運用に優れたコンサルタントが、効率的で正確な業務請負いをお約束します。

経理のアウトソーシングを弊社にご依頼いただく会社様のうち3割は「他社からの乗り換え」です。

「経理のアウトソーシング」と検索すると実に様々な会社が出てきて、正直迷いますよね。
そこで今回は、経理のアウトソーシングにおける実際の失敗事例と、アウトソーシング会社選びを失敗しないために気を付けたいことについてお話をします。

【失敗事例1】利用できるソフトが限定的で生産性が下がってしまった

岐阜県の建設会社A社は、数件の経理代行会社の見積もりを取った際に、一番月額コストのかからない経理のアウトソーシング会社選びました。

ホームページの作り、担当者の対応ともに「クラウド化」「システム化」など先進的な印象を持ちました。

早速契約を行い、実際に業務を始めてみると「経費精算はこのシステムを入れてください」「給与計算はそのソフトを入れて下さい」とシステムの全面的な変更を依頼されました。

もともと、紙やエクセルを長年利用してきたA社においては、全てが新しくさわるソフトばかりで、システムに慣れていない従業員から戸惑いの声が大きく、逆にミスや確認事項が増え、生産性が下がる要因になってしまいました。
A社は3か月ほど、その経理代行会社に依頼をしましたが、やはり長年のシステムに対する従業員の苦手意識を払拭することは難しく、再度経理代行会社を検討せざるを得なくなってしまいました。

【失敗事例2】税理士、社労士が別の会社でコミュニケーションがとりにくい

港区のシステム会社B社の例です。

従業員が5名を超えたタイミングで、事務員を採用するよりは経理をアウトソーシングしようと、いくつかの経理代行会社より見積りを取りました。

その中でも特に条件の良かった1社と契約に至りました。

通常の業務は安定をしており、満足度も高かったのですが、頻繁に起こる「社労士・税理士とのやり取り」は間に入ってもらうことができず、給与計算の結果や、税理士事務所への資料共有などのために、結局パート社員を1名採用せざるを得なくなってしまいました。
採用コストや、退職してしまった際のリスクを考えて、事務員の採用よりもアウトソーシングを依頼したのに、結局のところ新規採用をしないといけなくなってしまい、本末転倒の結果になってしまいました。

【失敗事例3】担当者が引継ぎになれていない

サプリの卸売り販売のC社の事例です。

経理のスタッフが、産休で一時的に会社を離れるため、経理のアウトソーシングを検討していました。

卸売りという業態の特性上、売上規模に対して経理担当者の業務が多く、新規採用よりもプロにお願いしたいと考え、経理アウトソーシングを検討始めました。

契約時に会ったスタッフは知識も非常に多く、スムーズに引継ぎが出来そうだったので安心して契約を行いました。

しかし実際に実務の担当者に会ってみると、経理の一般的な知識はあるものの、引継ぎ時は受け身で、説明はほとんどC社の産休予定の経理の方にお任せ

主導権をもって引継ぎをしてくれることはありませんでした。

もちろん、C社の経理スタッフも引継ぎに慣れているわけではないので、実際に産休に入ってしまうと抜けや漏れが多く、大混乱となりました。

短い期間だったので完全な引継ぎは難しいかもしれませんが、引継ぎをきちんとしてくれるかどうか、見極めてから契約をするべきだったと後悔しているそうです。

失敗しない、経理アウトソーシング会社の選び方

ここまで3社様の経理アウトソーシングの失敗事例について実例を挙げました。
次は上記の3つの事例から、経理代行会社を選ぶ際に見ておきたいポイントをご紹介します。

引継ぎの際のソフト変更や、業務フローの変更は会社に極力負担にならないように配慮しているか?

経理のアウトソーシングを行うにあたり、引き継ぎ時のトラブルは非常に多いです。

引き継いだ後のフォローや、社員への説明など、リスクを想定して提案している会社かどうかを、確認してみましょう。

過度なルールやシステムの変更は、余計にコストがかかったり、従業員に負荷をかけるなどデメリットが大きいです。 極力負担なく、引継ぎをしてもらえる経理アウトソーシング業者かどうかをぜひ見極めてみてください。

経理代行以外にも幅広くサービスを提供しているか

上記の失敗事例のような、「社労士・税理士との連携」は、経営に直接関係ないものの、意外と手間と時間がかかる業務の一つです。せっかくなら、このような業務こそアウトソーシングしたいですよね。

その際はぜひ、ワンストップでサービスを提供している経理代行会社を選択してみてください。

社労士事務所が併設されていると、給与計算の結果をそのまま振込代行を行うことができますし、振込んだ結果を税理士事務所に提供して、試算表作成の早期化が可能です。
各専門家が密に連携をとっているというのは、経理代行会社を選択するうえで大きな要因になるのではないでしょうか?

引継ぎの担当者は経験豊富な人物か?

経理の知識が多い担当=引継ぎがきちんとできる担当とは限りません。

引継ぎは、経理のアウトソーシング会社の手腕が試される重要なフェーズです。契約の前に一度「引継ぎはどんな人が担当するのか?」をぜひ確認してみて下さい。

引き継ぎが甘いと、先述の事例のように担当者が退職してから大きな事件が発覚したり、誰もやり方が分からない・・・なんてことも考えられます。

もちろん、完璧にマニュアルがそろっていない会社の引継ぎ以外は「想定外」も起こりえますが、いかにリスクを想定しながら引継ぎできる担当者がいるか?も検討の材料にしてみてください。

まとめ

実際の企業様の失敗事例と、そこから学ぶ経理アウトソーシング会社の選び方のポイントをご紹介しました。
今後、経理アウトソーシングをご検討される方はぜひ参考にしてみてください。

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