「経理なんてやりたくない」そんな社長におすすめしたい6つの解決策2025.06.04

経理の経験がなくても、起業当初は「自分でやれば節約になる」と自力でこなそうとする人が多いもの。しかし、事業が成長するにつれ、経理業務も複雑になります。

もともとやりたいわけではない経理業務、領収書が山となって本業にも集中できず、「誰かにやってほしい」と思っていませんか?

今回は、そんな「やりたくない」の原因を紐解き、解決する方法を6つ紹介します。解決のキーワードは「効率化」ですが、そこには落とし穴もあるので解説します。ぜひ参考にしてください。

なぜやりたくない?経理業務の大変なところ

経理をやりたくない理由のほとんどが、業務の大変さにあります。まずはそこから確認しておきましょう。知識なく行うことで、次のようなことが大変と感じます。

やることが多い

経理の仕事は多岐にわたります。毎日の取引の記帳から、請求書の発行・管理、入出金の確認、経費精算、そして年末調整や確定申告などまでさまざまです。

どれも専門知識が必要で、正確でなくてはならない細かい業務。すべて自分1人でやろうとすると、神経を使いますし、知識がなく調べながらの作業は特に時間もかかります。

締切に追われる

経理業務は、締切に追われる仕事でもあります。伝票入力など日次業務、請求書発行や支払い、給与振込などの月次業務、年末調整そして決算、確定申告など、締切が次々とやってきます。

取引先が増えるほど、作業は増えて複雑化します。締め切りが近いのにできていないとなれば、本業にも集中できません。

簿記などの専門知識が必須である

会計ソフトは初心者にも簡単にできると言われますが、まったくの未経験者には「この取引はどう入力すべき?「この勘定科目は何?」などの疑問が次々に出てきます。

不明点があればその都度、自力でなんとかしなくてはなりません。本やネットから何とか似たような例を見つけ、これで正しいのかどうかも不安なまま処理をする、そんな日々が続きます。

ミスに対するプレッシャーが大きい

経理のミスは、取引先や顧客に迷惑をかけ、場合によっては大きな信用問題ともなり得ます。もちろん経営の先行きにも影響します。

忙しい中で慣れない作業をしていれば、ミスをしたり、それを見逃したりする可能性も高いでしょう。「ミスは絶対に許されない」そんなプレッシャーは、精神的に大きな負担です。

アナログな作業で時間がかかる

領収書の仕訳、現金の突き合わせ、通帳記入など、経理にはアナログ的な作業も多くあります。紙ベースでの作業なら、なおさら時間がかかるでしょう。

本業に集中したい時、急いで行った銀行の窓口に長蛇の列…となれば、貴重な時間をムダにしているようでイライラ。ストレスもたまります。

本業に集中できない、時間がない

事業主・経営者の本業といえば、会社の利益や成長に直結する業務です。新たな企画・商品開発や顧客との良好な関係の構築、マーケティング戦略の立案・実行など。

しかし、経理業務も放ってはおけず、銀行の窓口が空いている昼間に作業するとなると、本業の時間が削られます。土日などの休日にも働くとなれば、休む暇もなく、疲労がたまる一方です。

専門人材がいないことのリスクもある

会計ソフトなどを駆使し、どうにか経理をこなしているつもりでも、経理の専門人材がいない穴を埋めるのは困難です。

税金など法改正への対応、資金繰りの悪化の見逃し、知識があればできたはずの節税対策…。正確な経営状況を把握できなければ、資金調達をしようにも、融資を断られてしまう可能性があります。

表面化せず、目に見えないリスクも大きいと言えます。

中小企業こそ経理を効率化すべき理由

経理業務には大変なことも多いですが、事業に必要不可欠なのも経理です。そこでやるべきは、経理業務の効率化です。

中小企業こそ経理を効率化すべき理由について、時間やコスト、そして事業の成長という観点から見ていきましょう。

【時間】貴重な時間は本業に使う

必要な知識や情報を調べながらの作業では、多くの時間がかかります。経理業務を正しく行い、締め切りを守るには集中する時間も必要ですが、本来、経営者が自らの時間をかけるべきはそこではありません。

経理を効率化すれば、商品やサービスの開発、新規顧客の獲得、従業員の育成などに時間を充てられます。そうすれば生産性も向上し、事業の成長スピードも速まるでしょう。

社長自ら経理をされることの一番のデメリットは、「本業に集中できない」ことです。
社長の一番の仕事は売り上げを作り、会社を安定させること。すべての時間と労力は、そのために使われるべきでしょう。

ここで、3年ほど前にご契約いただいたある社長様の話をご紹介します。

軽作業の会社を営むその社長様は、数字を細かく管理したいご性格もあり、すべての経理業務をご自身で行っていました。

売上が順調に伸びるにつれて、管理する業務量も増え、土日がすべて経理業務でつぶれることもしばしばだったと言います。

一度は経理専門の人材を雇ったものの、上がってきた数字が「自分の感覚と違う」と詳細を確認する必要があったりして、負担はあまり減らなかったそうです。

当社「Bricks&UKアウトソーシング」へのご依頼時、業務設計チームからは「どんな数字を把握しておきたいか」を詳細にヒアリング。その数字を常に確認できる仕組みを作りました。

結果、確認のための時間やストレスから解放されたと喜んでいただけています。

「数字は自分で管理したいけど、時間的な負担は減らしたい」という社長様、ぜひ一度ご相談ください。

【コスト】無駄も手間も削減すべし

経理業務を効率化することで、コストは大きく減らせます。アナログな手作業が多いと、紙などの消耗品費や印刷費用がかかるほか、作業に時間がかかればそれだけ、光熱費などもかさみます。

また、非効率さは入力ミスによるやり直し、税務の処理間違いによる追徴課税、資金繰りの悪化といった見えないリスクを増大させます。

効率化によって無駄や手間を省き、トータルコストを抑えたいものです。

【成長】正確な経理がもたらす恩恵

経理は、単なる記録ではなく、現状把握や今度の指針として重要な役割を持ちます。経理業務を効率化し、正確な数字をリアルタイムで常に把握することは。経営の健全化にも必須です。

どんぶり勘定でその場は何とかなっても、それでは意味がありません。

効率化の実現と「やりたくない」を解消する6つの方法

では、経理効率化と「やりたくない」経理から解放されるための6つの方法を見ていきましょう。

  • 経理経験のある人材の採用
  • 経理業務の棚卸しと重要度の明確化
  • キャッシュレス化・ペーパーレス化の実現
  • クラウド会計ソフトの導入
  • 最新ITツールの導入と連携による自動化
  • 経理アウトソーシングの活用

それぞれ説明します。

経理経験のある人材の採用

もっともダイレクトな解決策は、経理の業務経験がある人材を採用することです。簿記の知識を持ち、3年以上の実務経験があれば、日次業務から決算までスムーズに進めてくれるでしょう。

社長が経理作業から解放されるだけでなく、正しい経理が可能になり、税務上のリスクも減らせます。経営状況の把握もより迅速に、的確に行えるようになるはずです。

ただし、採用の手間やコスト、給与などの人件費がかかることは避けられません。

また、さらに最近では転職市場が活発になっており、「経験豊富な経理人材はほぼ皆無」といっても過言ではありません。

「経理経験があります」といっても、数年で転職してきた人材では戦力にならず、教育コストの方がかかるケースも多くあります。

経理業務の棚卸しと重要度の明確化

業務の効率化に必要なのは、現在行っている業務を棚卸し、つまり可視化して整理することです。

領収書の整理、請求書の発行、入金の確認、経費の仕訳、支払いなどの作業を細かく洗い出し、重要度や作業頻度などを明確化させます。

その日のうちにやらねばならないこと、自分でやるべきこと、自動化できそうなことなどが区別できると、次に何をすべきかが見えてきます。

「Bricks&UKアウトソーシング」では、「経理業務の効率化」のお手伝いをすることが多々あります。

長年引き継がれてきた経理業務には、確実に「非効率な部分」が存在していると感じますね。

キャッシュレス化・ペーパーレス化の実現

効率化の実現と「やりたくない」を解消するキャッシュレス化・ペーパーレス化の実現

今後、業務効率化に向けて必須となるのが「キャッシュレス化」と「ペーパーレス化」です。紙への押印や手入力など、アナログな作業は効率化の大敵なので、すぐにでも取りかかりたい対策です。

小口現金の利用をなくせば、「2円合わない」「なぜだ」などと時間を取られることもありません。ネットバンキングを利用すれば、窓口に並ぶ必要もなくなります。

請求書などの書類は電子データでやり取りして保管すれば、いつでもすぐに見ることができます。ファイリングに使う文房具やキャビネットなどの備品、保管スペースの確保や廃棄のコストも不要です。

ここでまた1つ、飲食店を多店舗展開されているお客様の事例をご紹介します。

地元に古くから愛される老舗で、経理もずっと同じ方が担当されていました。

昔からの方法は間違いなく行えていたものの、近年のキャッシュレスの波で、QRコード決済やクレジットカード決済などの新しいシステムに苦戦。

一部でもアウトソーシングできる業者を探しているとのことで、「Bricks&UKアウトソーシング」にご相談いただきました。

当社では、アウトソーシングより前にまずは「業務設計」と呼ばれる、現行の業務の棚卸しのようなことを行います。

上記のお客様にも、まずは当社の業務設計担当から業務フローの改善案をご提案。
ご相談しながら無理のない新フローに書き換え、キャッシュレス決済に対応することができました。

「うちの経理は何となく効率が悪い」と感じている会社様はぜひ一度、ご相談いただければと思います。

クラウド会計ソフトの導入

効率化の実現と「やりたくない」を解消するクラウド会計ソフトの導入

会計ソフトを導入していないなら、クラウド型の会計ソフトを導入することをおすすめします。

導入しているのが従来のインストール型で、特定のパソコンからでないと作業や閲覧ができない場合も、クラウド型に移行することでグンと効率化できます。

クラウド会計ソフトは、ネット環境があればどのデバイスからもアクセス可能。銀行口座などと連携させれば、データを取り込んで自動仕訳もしてくれます。

クラウド型なら複数人で共有もできるので、不正の防止にもつながります。常に最新のバージョンが使え、法改正などへの対応も万全です。

最新ITツールの導入と連携による自動化

経理の「やりたくない」を解消する最新ITツールの導入と連携による自動化

会計ソフトだけでなく、その他の最新ITツールを導入すればさらなる効率化が図れます。たとえば請求書発行システム、経費精算システム、勤怠管理システムなど。

システムを連携させれば自動化が進み、二重入力や手作業による転記ミスはなくなります。正確な作業を大幅に時短できるため、本業への集中も容易になります。

ツールの導入にはどうしてもコストがかかります。でも、ITツールの導入に活用できる助成金や補助金もあります。
導入を考えるなら、社労士や税理士にも相談することをおすすめします。

経理アウトソーシングの活用

経理「やりたくない」を解消する経理アウトソーシングの活用

採用活動の時間も取れない、ITツールなんてどれがいいかもわからない、業務の棚卸しも何から始めていいかわからない、そんな暇もない…そんな時に、自社内で完結させる必要はありません。経理業務を外部にアウトソーシングすることも検討してください。

経理アウトソーシング会社は、経理を専門に代行しているため、正しい方法で無駄なく効率的に業務を進めてくれるはず。

多くの会社が業務フローの改善やシステムの導入サポートも行っていて、頼りになります。振込など一部のみの代行も、経理業務の丸投げも可能です。

ただし経理アウトソーシングを引き受ける会社は数多くあり、業務範囲や質などはさまざまです。人件費ほどでないにしてもコストはかかるものなので、慎重に選びましょう。

経理を効率化するはずが…?の落とし穴

経理を効率化するはずが…?の落とし穴

最新のITツールを使えば、経理業務が効率化できます。ただし、ツールはあくまで道具であり、正しく使いこなせなくては効率化も実現できません。

自社に合ったITツールを導入し、必要な設定を行い、正しい使い方をしてこそ効果が出ます。高い費用を払って導入したものの、活用している機能はごく一部で、使いこなせないまま手作業を続けていたというケースも見られます。

「丸投げ=何もしなくていい」と思っていた

経理を効率化するはずが…?の落とし穴

「経理をアウトソーシング会社に丸投げすれば、自社ではもう何もしなくて大丈夫」そんな風に誤解している人もいるようです。

しかし、作成された書類などを確認することや、代行業者とのルールを守ることは委託後も必要ですし、情報共有も欠かせません。

また、放置してしまえば、現状の把握ができません。アウトソーシングで実現できるはずの正しい経営判断もできず、経営が悪化してしまう可能性も高まります。

初期投資をケチり、とにかく安い方法を選んだ

経理を効率化するはずが…?の落とし穴

経理を効率化させるために、ツールの導入やアウトソーシングへの委託をすれば、初期投資やランニングコストが必要になります。

しかしそこで「どれでも(どこでも)同じだろうから、とにかく安いのがいい」と思って選んでしまうと、失敗につながります。

自社に必要な機能がないツールを導入してしまったり、連携させることで効果が出るものを一部しか導入しなかったり。安い業者に頼んだらミスが多くてクライアントに迷惑がかかった、なんてこともあります。

目先のコストだけでなく、長期的な視点で本当に必要なものを見極め、投資することも必要です。

現場を無視し、トップダウンで効率化を進めた

経理を効率化するはずが…?の落とし穴

自社の経理業務の現状を見たり、実務担当者にヒアリングしたりせず、「最新」や「多機能」なツールを選び、机上の空論で業務フローの変更を進めてしまうことも、失敗の一因です。

新たなツールの導入や業務フローの変更は、担当者にとって負担となります。慣れるにも時間がかかるため、繁忙期と変更が重なると不満やストレスの原因に。

現状にあったツールでなければ、かえって手間が増えて効率ダウンになることもあります。ツールの使用が定着せず、複数の担当者が各自の手法を使うようなことになれば、周りにも迷惑がかかります。

導入の際は、導入前に説明して理解を得、導入後は使い方のレクチャーをするなど、体制も整備することが必要です。

効率化は過去にしたからいいと思っている

経理を効率化するはずが…?の落とし穴

効率化は一度で済むものではありません。過去に実践しても、また繰り返し進めていく必要があります。

というのも、税法の改正や新たなITツールの登場、事業規模の拡大や人員配置の変更など、経理業務を取り巻く環境は常に変化しているからです。

一度きりのイベントではなく、継続的に必要なプロセスととらえ、計画的に進めていきましょう。

経理をやりたくないならBricks&UKアウトソーシング

事業経営に経理は欠かせませんが、やりたくないと思いつつ進めても効率は上がらず、経営に良い成果も得られにくいもの。それならいっそのこと、経理を専門家に任せてみてはいかがでしょうか。

おすすめは、経理アウトソーシング業者への委託です。一部でも丸投げでも、繁忙期だけの利用も可能で、経理経験のあるスタッフによる正しい経理代行サービスが受けられます。

コストはパート社員1人を雇うよりも安く済むのが一般的。雇用と違い、労務管理なども不要です。ミスの可能性も少なく、セキュリティ面でも信頼のおける業者を選べば安心です。

当社Bricks&UKアウトソーシングは、外部委託に不安を抱くみなさまのため、1カ月間のお試し利用も可能です。ぜひお気軽にご相談ください。

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