経理を業務委託する前に知っておくべきこと2021.04.13

経理の業務委託とは何か?仕組み(派遣とは違う)を紹介

そもそも経理の業務委託(アウトソーシング)とは、外部の企業や個人などに経理の業務を委託し、これを遂行してもらうことで報酬を支払う仕組みの契約です。派遣とは異なり、外部の企業や個人事業主・フリーランスなどと雇用契約を締結することはなく、請負契約および委任契約のもと対等な立場で業務を遂行してもらいます。

そのため、委託先に対して、経理業務の進行方法などに関する指揮命令を行うことはありません。また、基本的に時間的制約なども課すことなく、あくまでも委託した経理業務の遂行によって委託先に報酬を支払います。
なお、業務委託できる経理の作業内容は、主に以下のとおりです。

  • 記帳代行
  • 経費精算
  • 給与計算
  • 売掛金および買掛金の管理
  • 見積書および請求書の発行
  • 銀行入出金管理および振込手配

もしも上記の経理作業について、自社で業務の効率化を検討しているならば、業務委託の実施を積極的に検討すると良いでしょう。

本記事では、経理を業務委託する前に知っておくべき事項として、メリットおよびデメリット・委託できない業務・代表的な委託先・委託にかかる費用およびコストなどを中心に幅広く紹介します。

経理業務を委託するメリット・デメリット

経理業務の委託

経理業務を委託するメリット

経理業務を委託するメリットには、主に以下の項目が挙げられます。

  • 関連法律の改正ごとに新たな知識を習得する必要がなくなる
  • 担当者の勤怠・教育・採用などを管理する必要がなくなる
  • 社員の負担が軽減されることで、コア事業に注力できる
  • ルーティン業務を代行してもらえるため、業務の効率化が図れる
  • 人材の確保・育成および求人にかかるコストを削減できる
  • 経理に関する専門性が高く、柔軟な対応や正確な業務遂行を期待できる

このように多くのメリットが得られることから、最近では業務の効率化や人材不足問題の解消などを図りたい企業を中心に、経理業務の委託を行うケースが増加傾向にあります。

経理業務を委託するデメリット

上記で紹介したように、経理業務の委託ではさまざまなメリットが期待できる一方で、デメリットも少なからず存在するため事前に把握しておきましょう。経理業務を委託する際に問題となりやすいデメリットは、以下のとおりです。

  • ミーティングの時間を設けて、委託先と入念に意思疎通を図る必要がある
  • 委託先のスタッフは入れ替わりが多く、引継ぎがうまくいかない可能性がある
  • 社内の情報に委託先が触れるため、情報漏えいのリスクが発生する
  • 当事者意識が希薄となり、社員の知識向上・スキルアップなどが図れなくなる
  • 委託先に報酬を支払う必要がある
  • 経理処理の発生から対応までにタイムラグが生じるおそれがある

上記のデメリットを把握したうえで、自社で期待できるメリットと比較しながら経理の業務委託を検討することが大切です。

委託できない業務はある?

すべての経理作業について、業務委託できるわけではありません。一般的に業務委託できない業務として、以下のような項目が挙げられます。

  • 現金を扱う業務
  • 常駐での業務請負
  • 企画立案および判断業務
  • コア業務

上記のほか、それぞれの委託先によって対応しているサービス内容・範囲には違いがあるため注意しましょう。
例えば、経理作業のひとつである振込代行については、業務委託のサービス対象に含まない委託先が多く見られます。
以上のことから、経理業務の委託を検討したら、まずは自社の業務を把握したうえで、業務委託で対応してもらえるかどうか確認することが重要です。

経理業務の委託先は何がある?

本章では経理業務の主な委託先として、以下の2つを取り上げます。
1. 税理士事務所
2. 経理代行会社
それぞれの委託先に見られる特徴について詳しく紹介しますので、自社で経理業務の委託先を選ぶ際の参考にしてください。

税理士事務所

税理士事務所においても、経理業務の委託に対応している機関が多く見られます。労働法・社会保険法・税法などの関連法律に精通する専門スタッフが在籍しているケースもあり、業務委託を行ううえで安心感が大きいです。
そのほか、法人税務顧問や事業承継コンサルティングなどを展開する機関もあることから、経理の業務委託をはじめとする企業経営全般について総合的にサポートしてもらいたい場合にも依頼を検討すると良いです。

経理代行会社

経理代行会社(アウトソーシング会社)とは、クライアント企業の経理業務の効率化や品質向上などを図るためにサポートを手掛けている専門会社のことです。経理代行会社ごとに、対応しているサポート内容には差異が見られます

例えば、日時の預金管理や支払処理の出納業務から決算書作成に至るまでフルアウトソーシングサービスに対応している会社もあれば、「入出金伝票作成」「銀行振込」「各種財務諸表の作成」「予算編成支援」などを個々のクライアントの要望に応じてサービス単位で業務委託を実施する会社も存在します。
こちらもクラウドサービスと同様に、自社の経理環境や予算に応じて、経理代行会社およびサポート内容を決めると良いです。
なお、経理代行会社によっては、サポート内容のほかにセキュリティの安全性などに強みを持つ機関も存在します。

委託費用・コストは?

経理の業務委託にかかる費用・コストは委託内容や委託先ごとに大きく異なるため、実際に業務委託の利用を検討する際は、事前に複数のアウトソーシング会社の見積りを取って比較することをおすすめします。

委託費用・コストの大まかな目安を紹介すると、記帳代行であれば100仕訳単位で料金設定をしている委託先が多く、100仕訳までで1万円・201~300仕訳で2万円・401仕訳以上で3万円前後が相場です。

また、給与計算であれば従業員1人につき2,000円前後、決算申告の代行は5万~15万円程度、資金繰表などの作成は5,000円~1万円、ネットバンキングでの振込は10件で5,000円前後が相場となります。

税理士事務所に業務委託する場合は、経理業務だけでなく書類の作成・提出も含めて依頼するケースが一般的であり、申告書類の提出までを依頼したときの相場は15万円前後です。なお、当社(Bricks&UKアウトソーシング)の場合は、月額10〜15万円程度で一切の経理業務を外注いただけます。

上記に対して、自社で社員を採用して経理業務を行わせる場合は、社員1人につき毎月30万円程度の会社負担金が発生します。
また、派遣社員を導入する場合は、スタッフに支払う給料や派遣会社への派遣料金などを含めて合計35万円〜50万円程度の費用が発生するケースが多いです。

以上のことから、経理の業務委託には、社員の採用や派遣の導入と比較すると費用・コストを大幅に節約できるメリットがあります。

Bricks&UKアウトソーシングについて

当社Bricks&UKアウトソーシングは、税理士法人Bricks&UKを母体としたBricks&UKグループが運営するアウトソーシング会社です。人材不足に悩む中小企業様をサポートすべく、経理業務のすべてを委託できるサービス内容を展開しております。税理士法人が母体とする会社であり経験豊富な税務スタッフが多数在籍していることから、正確かつ質の高い経理代行作業が可能です。

また、引継ぎをスムーズに行う点にも定評があるほか、全く引継ぎ期間を持てないというお客様もご安心ください。今まで使っていたソフトやツールを活用し、引継ぎなしでも業務を遂行いたします。
さらに、料金は後払い制であるうえに最低契約期間の設定がないため、気軽に導入を試せる点も強みです。

生産性と利益率をアップさせるコンサルティングスキルを通じて、企業様が最大のメリットを享受できるようサポートいたしますので、経理に関するお悩み・課題があればお気軽にお問い合わせください。

経理の業務委託を活用すれば、業務の効率化・人材不足問題の解消といったメリットが期待できます。自社の状況に適した委託先にアウトソーシングを行い、経理に関する悩み・課題の解決を図りましょう。 

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