庶務が事業成長の邪魔をする?ムダ削減の最適解はアウトソーシング2026.03.03

「うわ、名刺がない」「あれ、電球が切れた」「郵便出さなきゃ」……。こうした細かな「庶務」を、経営者自身もしくは1人の社員がすべてこなしている会社も少なくありません。
それだけで1日の大半が過ぎてしまえば、売上につながる重要な業務にかけるべき時間が確保できません。後回し状態が続けば、事業成長も難しくなります。
そのような本末転倒の状態になっているなら、庶務は庶務のプロに任せる「アウトソーシング」の活用をおすすめします。
【この記事の監修者】 株式会社Bricks&UK Outsourcing業務コンサルタント
経理の業務設計・運用に優れたコンサルタントが、効率的で正確な業務請負いをお約束します。
庶務とは何か?総務や事務との違い

そもそも「庶務」とは何を指すか、まずそこから確認しておきましょう。
「庶務」と「総務」、「事務」の違い
庶務と似た職種に「総務」と「事務」があります。大まかには次のような違いがあります。
| 職 種 | 業務範囲、役割 |
|---|---|
| 事 務 | 営業事務や経理事務など、特定の部門でのデスクワーク、定型作業を行う (例)売上伝票の入力、見積書の作成、契約書の発送など |
| 総 務 | 会社全体の環境整備や制度設計、福利厚生など、組織のインフラを作る (例)社内規定の策定、入退社に伴う手続き、オフィスや社宅の賃貸契約など |
| 庶 務 | 会社運営に伴い発生するこまごまとした業務を広く行う (例)電球の交換、名刺の発注、お茶の補充、共有スペースの整理など |
ただ、事務の中でも「一般事務」は、庶務とほぼ同じ扱いとなっていることがほとんどです。中小企業の場合、社長自らがやる、気づいた誰かがやる、というケースも多いでしょう。
庶務の具体的な仕事内容
上の表に挙げた以外にも、庶務の仕事は多岐にわたり存在します。
| 業務の種類 | 具体例 |
|---|---|
| 備品・施設管理 | 文房具やコピー用紙の在庫管理・発注、ゴミ出し、オフィスの簡易的清掃 |
| 来客・電話応対 | 来客・電話応対: 会社への代表電話の取り次ぎ、来客の案内、お茶出し |
| 郵便・発送業務 | 郵便物や宅配便の仕分け・発送、レターパックや切手の管理 |
| 慶弔・贈答対応 | 祝花や手土産の手配、年賀状・暑中見舞い管理、お中元・お歳暮の発送 |
これらを見ればわかるように、庶務の仕事には誰でも簡単にできるものが多いです。しかし、たとえば書類の提出日ギリギリに「切手がない!」「間に合わない!」となれば大事になります。
「いつ、どのくらいの量が発生するか」が予測しにくいため、常に誰かが対応できる状態にしておくのがベストです。
庶務が事業成長を妨げる?その理由とは

誰にでもできる作業なら「手が空いている誰かがやればいい」「自分たちでやればタダ」という考えも当然のことです。
ただ、大きな目で見れば、庶務に追われることは事業の成長を阻む要因ともなるので注意が必要です。その理由は大きく3つ挙げられます。
非効率な手作業やフローが残りがち
庶務は売上に直結しないため、どうしても業務改善の優先順位が下がります。その結果、他ではデジタル化を進めても、庶務だけはアナログな手法のまま放置されがちです。
- 手書きやハンコ、紙の台帳で管理している
- 同じ内容を複数の書類やExcelに転記している
- 昔からの慣習で、目的のわからない作業が行われている
これでは、業務フロー自体が形骸化している状態で、担当者が一生懸命働いても効率は上がりません。いわば、組織全体が「ブレーキを踏みながらアクセルを回している」ような非効率状態です。
時間と手間がコア業務の時間を奪う
庶務のフローが非効率なら、そこに費やす時間もムダに長くなります。
名刺の発注、備品の補充、郵便物の投函といった作業は、一つひとつは数分で終わるようなもの。しかしこれらが1日のうち何度も発生し、そのたびにメインの仕事を中断しなければならない実態となれば、見逃すのは危険です。
たとえば、1人社長が戦略を練っている時や、営業社員が1人で新商品の企画を考えている最中。電話や来客対応といった突発的な小事が割り込めば、集中力は途切れます。
集中できなければ、成果を出すのは難しくなるでしょう。こうした「見えない工数」の積み重ねが、事業成長に必須の貴重なリソースをじわじわと奪い去っていくのです。
単純作業なのにコストと手間がかかる

庶務を「自分でやればタダ」と考えるのは、実は錯覚にすぎません。
時給換算で高い価値があるはずの経営者や専門スタッフが、単純な庶務に毎日1時間を費やしていたらどうでしょう。本来その時間で得られたはずの利益(機会)を逃しているのと同じことに。
また、切手や印紙などの管理、備品の在庫把握も、自社でするには相応の手間がかかります。管理が甘ければ重複購入などの無駄や税務署からの指摘を招き、管理を徹底すればコア業務にあてるべき時間が犠牲になります。自社で管理するなら、管理方法も適切でないと意味がありません。
単純な作業でも、自社の人材を使えば給与や残業に社会保険料、労務管理の工数などが発生します。
気づかぬうちに多額の「管理コスト」を支払うことになるのです。
庶務をアウトソーシングするメリット

事業成長の妨げになるリスクを抱えてまで、自社で庶務を抱える必要はありません。そこで検討したいのが、庶務のアウトソーシング(外部委託)です。
社外のプロに庶務を任せることで、組織は驚くほど身軽になります。単なる「外注」以上の価値をもたらす、3つの大きなメリットを具体的に見ていきましょう。
コア業務に集中できる
アウトソーシングの最大のメリットは、単純作業を手放し、「自分にしかできない仕事」に100%の力を注げるようになることです。
戦略構想や商談など集中したい時にも常に、電話や来客、急務だけど単純な用事に中断される環境では、ストレスにもなり、よい成果が生み出せません。委託すれば、やるべきことに専念できる時間やゆとりを持つことができます。
重要な判断のミスやケアレスミスをなくせる、精神的な余裕が手に入ることも大きなメリットです。
人件費などにかかるコストの削減
庶務のために人を雇うと、給与以外にも社会保険料や福利厚生、採用・教育費といった多額の「固定費」が発生します。
しかしアウトソーシングなら、必要な時に必要な分だけ依頼する「変動費」扱いにでき、無駄なコストを徹底的に削ぎ落とせます。「自分でやればタダ」というのは錯覚で、プロに任せてこそ会社に残る利益は増えることが実感できるでしょう。
経理も委託してさらに効率化

庶務と密接に関わる「経理業務」もあわせて委託することで、バックオフィスはさらに劇的に効率化できます。
「ここは自社でやる、ここは外部に任せる」といった中途半端な状態では、結局、自社での確認作業や外部とのやり取りが残ってしまい、かえって手間が増えることも少なくありません。まとめてプロに任せてしまえば、こうした「ややこしい役割分担」そのものがなくなります。
また、経理は庶務以上に専門知識が必要です。知識のある人材を自社で雇うコストを考えれば、経理まで含めてアウトソーシングする方が、教育や採用の手間も省け、トータルでの管理コストを大幅に抑えられます。
庶務アウトソーシングの成功事例

実際に庶務をアウトソーシングした企業では、どのような変化があったのでしょうか。4つの事例を紹介します。
「ムダがなくなり、コストが削減できた」
ITベンチャー企業A社では、各社員がバラバラに備品を注文していたため、同じような文房具の重複や使われることのないデッドストックのムダが常態化していました。
ある日社長は、文房具の棚に同じ物が大量にあることに気づき、調べてみると購入コストも高額に。自社での管理は不可能だと判断し、アウトソーシング会社に相談しました。
代行業者には、備品の在庫状況の管理と発注業務を委託することで契約締結。必要な物があれば、社員がチャットで業者に依頼。代行業者は在庫を確認し、まとめ買いなど効率の良い方法で調達します。
購入履歴が一元管理されるため、重複購入などのムダがなくなり、備品代も2割ほど削減できました。会社は一切の手間をかけずにコストの適正化を実現できた事例です。
「何を任せるか」から相談できた

法人設立して間もないB社では、社長自ら郵便物の開封や請求書の仕分けを行っていました。アウトソーシングサービスの名は聞いていたものの、問い合わせも面倒だと渋り、結局すべてを抱え込んでいる状態でした。
たまたま電話をかけてきたアウトソーシング会社に相談してみたところ、すぐにプロの視点で業務の棚卸しが行われ、まずは負担が大きかった「請求書の回収とスキャン」から切り出すプランが提示されました。
さらに、スキャンしたデータを業者が受け取り、会計ソフトに入力するまでのフロー設計まで。すぐに契約したことで、社長は月数十時間の作業から解放されたと言います。
経営判断に集中する時間が取れたことは大きく、「もっと早く相談すればよかった」と思ったとのことでした。
ミスが減り、クレームがなくなった
飲食店などを多店舗展開するC社では、管理会社への作業届や売上報告といった書類の提出が各店の店長任せになっていました。
しかし、店長は接客で忙しく提出期限を忘れてしまいがち。書類の出し忘れが重なり、ビルオーナーから「次回の契約更新は考え直す」とクレームを受ける事態となりました。
そこで、アウトソーシング会社にこれらの期限管理と書類作成を委託することに。業者側が各店舗の提出期限をすべて把握し、店長から必要な情報のみを受け取り、ビル側への提出までを代行する体制にしました。
「外部との約束」をプロが守ることで、出し忘れはなくなり、クレームもゼロに。店長たちも店舗運営に専念できるようになった事例です。
庶務こそアウトソーシングで無駄をなくそう

庶務の1つひとつは小さな作業ですが、放置すればコスト増や信用失墜、人材離職という深刻なリスクを招きます。「自社でやるのが当たり前」という固定観念を手放すことが、効率化の第一歩です。
雑務をプロに委ねて整理・自動化することは、必要な投資です。社員を本来の付加価値の高い仕事に集中させ、会社を強くするためのきわめて合理的な方法と言えるでしょう。
まずは社内の「ややこしい業務」を棚卸しすることから始めてみませんか。当社「BRICKS&UKアウトソーシング」では、それぞれの状況に合わせた形で代行できます。お気軽にご相談ください。


