経理BPOでバックオフィスを劇的改善!DXによる効率化と進め方2026.01.20

毎月の支払処理や手書きの伝票、紙の請求書管理…。多くの中小企業で、アナログな経理業務が大きな負担となっています。少人数の体制では属人化も進みやすく、担当者の不在がそのまま経営リスクにもなりかねません。
こうした状況を劇的に改善する鍵が、「経理BPO」です。BPOとは、業務プロセスを外部の専門家に委託すること。単なる作業代行でなく、プロの知見で業務そのものを効率的な仕組みに再構築することを意味します。
今回は、経理DXも実現させるBPOの仕組みや導入のステップ、活用法を解説します。
【この記事の監修者】 株式会社Bricks&UK Outsourcing業務コンサルタント
経理の業務設計・運用に優れたコンサルタントが、効率的で正確な業務請負いをお約束します。
目次
アナログ経理を放置する5つの深刻なリスク

アナログな経理は、業務が回っているように見えてもリスクの宝庫です。特に気を付けるべき5つのリスクを解説します。
作業非効率によるコストの無駄

手書き伝票や紙の郵送、銀行窓口での振込作業。これらに費やす時間には、付加価値を一切生まない「目に見えぬ人件費」がかかっています。
印刷代や郵送費、書類の保管スペース代といったコストも積み重なれば、年間で数十万〜数百万円規模の大きな損失です。
どんぶり勘定が招く資金繰りの悪化

アナログ管理の最大の弱点は、「スピードの遅さ」です。経営の舵取りに必要な「今の現預金」が見えないことは、大きな恐怖です。
紙の集計を待っていては、常に過去の数字で判断しなくてはなりません。支払もれや未入金の把握が遅れたり、適当な判断で先行きを見誤ったりすれば、黒字倒産につながります。
属人化が招く業務停滞とブラックボックス化
アナログ経理には、「担当の〇〇さんしか知らない」という状況もありがちです。
その人の退職や休職が即、会社の機能停止につながることも。業務がブラックボックス化し、引き継ぎすら不可能になれば、トラブルが起きても対応不可能。一気に立ち行かなくなってしまいます。
不透明な体制が生む不正やヒューマンエラー

アナログ環境では、手入力に頼り、チェック機能も形骸化しがちです。それは、単純なミスだけでなく横領などの内部不正をも誘発します。
プロセスが不透明だと、不正が何年も見過ごされることに。発覚したときには経営を揺るがす致命傷となっているケースも少なくありません。
法改正への対応もれと社会的信用の失墜

インボイス制度や電子帳簿保存法など、昨今の法改正はデジタル対応が前提。早いうちに慣れておくことが最善策です。
アナログに固執して対応を誤れば、取引先にも「ITリテラシーやコンプライアンス意識が低い会社」と見なされ、ビジネスチャンスを失う恐れすらあります。
経理BPOならDXによる自動化も一気に進む

経理BPOで、会社は「自社で人を抱えて手作業を続ける体制」から、「プロによる自動化を活用するムダのない体制」へと変化します。具体的に見ていきましょう。
代行というより「プロによる再構築」
従来の経理代行は、今ある紙の伝票をそのまま渡して入力を頼む、「作業者の置き換え」に過ぎない部分がありました。
しかし経理BPOでは、専門家が現在のフローを分析し、最も効率的な手順へと「再構築」します。プロが作る「最短ルート」の仕組みに乗ることで、これまでの無駄な二重チェックや手戻りがなくなります。
DXツールを駆使した「入力ゼロ」の実現

経理BPOの現場では、クラウド会計やAIによる自動認識など、最新のDXツールがフル活用されます。つまりBPOを導入したその日から、自社に最新のDX環境が整うことに。
銀行明細の自動取り込みや、スマホ撮影による領収書の仕訳など、これまで人間が行っていた「入力作業」はデジタルが代行します。
「作業」から「経営管理」への役割シフト
BPOによる最大の変化は、社内の人間が「手を動かす作業」から解放されること。時間的余裕が生まれると同時に、正確な数字がリアルタイムに手に入るようになります。
そのため、「数字にまとめる作業」ではなく、出た数字を見て「資金繰りや投資の判断をする」など、より付加価値の高い業務に専念できるようになります。
中小企業に「経理BPO」が必要な理由

人手不足が深刻化する中、自社だけで経理機能を維持することはどんどん難しくなっています。
中小企業にとって経理BPOは、「行った方がいい」効率化策ではなく、会社を守るための「必須戦略」と言えます。その理由は主に次の3つです。
採用難と教育コスト問題を一気に解決
優秀な経理経験者の採用市場は、今や激戦区です。とにかく応募が来ない、経験者を採用したのに、自社のやり方は初めてで即戦力にならない、といった声もよく耳にします。
しかしBPOを活用すれば、自社で苦労して採用・教育する必要はありません。契約したその日から、外部の即戦力がチームでバックオフィスを支えます。
人件費を「固定費」から「変動費」へ

正社員を雇用する場合、給与や社会保険料といった固定費がかかります。閑散期で仕事がなくても一定額が出ていくのは痛手です。
その点、経理BPOなら業務量に応じた利用が可能。閑散期にはコストを抑え、繁忙期にはリソースを増やすといった柔軟な運用で、余分なコストを削減できます。これは経営の機動力アップやキャッシュフローの安定にもつながります。
専門知識を低コストで活用できる
経理には、法改正への対応や複雑な税務判断など、常に最新の専門知識・正しい判断が求められます。社内人材だけで対処するには限界があるでしょう。
しかしBPOなら、バックに各分野のプロが控えています。専門知識を持つ人材を1人雇うより、はるかに低いコストでプロの知見を利用できるのは、中小企業にとって大きなメリットです。
委託すべき業務と自社に残すべき「判断」

経理BPOの検討を始めると、「具体的にどこまで任せていいのか」も気になります。失敗しないためのコツは、プロには日々の「作業」を任せ、会社として重要な「判断」は自社に残すことです。
誰でもできる「経理作業」は委託すべき
経理BPOでは、日常的に必要なほぼすべての実務を委託することができます。
| 委託できる業務 | 具体例 |
|---|---|
| 支払・振込業務 | 請求書の回収、支払データの作成、振込予約 |
| 売上・入金管理 | 請求書の発行、入金確認(消込)、未入金のリストアップ |
| 経費精算 | 従業員の領収書チェック、精算データの作成 |
| 月次決算 | 帳簿の入力、試算表の作成、月次レポートの作成 |
こういった「マニュアル化できる業務」は、社内で完結する必要はありません。プロに任せることで、迅速かつミスなく処理してもらえます。
自社にしかできない「判断」に集中する

一方で、会社のお金に関する「意思決定」などは、自社で行うべき業務です。
たとえば、「この支払を承認していいか」「いつ投資を実行するか」といった判断は、経営者や社内の責任者が行います。BPOは、その判断に必要な「正確な数字」をどこよりも早く用意してくれる存在です。作業をプロに預けることで、経営者は本来の仕事である「決断」に時間を使えるようになります。
負担が大きい業務からスモールスタート
最初からすべてを任せる必要はありません。「まずは月次の入力だけ」といったように、負担の多い単純作業に絞って委託することも可能です。逆にその方が、混乱や抵抗なくスムーズに移行できる可能性も高いです。
どの作業が一番ネックになっているのか、まずは洗い出しが必要です。
失敗しない経理BPO導入の5ステップ

経理BPOは、ただ業務を丸投げするだけでは失敗することもあります。そのため、準備も欠かせません。具体的にどのような手順で進めるべきか、5つのステップで解説します。
1:現状の業務フローの可視化

まずは、現在「誰が・いつ・どんな手順で」経理業務を行っているかを洗い出します。
属人化・ブラックボックス化した業務をオープンにすることで、どこに無駄があるのか、どの部分をBPOへ切り出すべきかが明確になります。
2:委託範囲とルールの決定
洗い出した業務の中から、BPOに任せる範囲を決めます。
「請求書の受け渡し方法」や「緊急時の連絡ルート」など、自社とBPO側の役割分担をルール化しておくことが、導入後の「こんなはずじゃなかった」という認識のズレを防ぎます。
3:クラウド会計などのツール選定

BPOのメリットを最大化するため、オンラインでデータを共有できるクラウド会計ソフトなどのツールを導入します。
DX(デジタルトランスフォーメーション)の実現には、BPO業者とリアルタイムに同じ数字を見られる環境を整えることが必須です。
4:契約後、テスト運用と並行稼働
契約後は、従来のやり方とBPO側のフローを同時に進める「並行稼働」の期間を1〜2カ月ほど設けるとよいでしょう。
この期間は、いわば本番に向けたテスト運用です。自社とBPO側の数字が一致するか、データの受け渡しに滞りがないかを実戦形式で確認します。この段階で細かな不備を調整し、ルールを固めておけば、「本番移行」もスムーズに進められます。
また、本格的な移行が済んでからも、継続的に改善を進めていかねばなりません。
パートナー選びのチェックポイント6選

自社の大切なお金とデータを預けるパートナー選びは、慎重に行いたいものです。価格だけで判断せず、次の6つのポイントをチェックしてください。
業務の可視化や再設計から提案してくれるか
「今やっている作業をそのまま引き受けます」というと一見よさそうですが、ムダや非効率が残ったままでは余分なコストがかかります。
現状分析から始め、より効率的なフローを紹介してくれる、コンサルティング力のある業者を選びましょう。
ITスキルとクラウド会計への対応力

DXによる効率化を目指すなら、ITへの深い知見は不可欠です。主要なソフトに詳しいことはもちろん、現状のフローをもとにデジタルを活用した効率化の「再設計」を提案してくれるかどうかを確認しましょう。
システム連携による自動化のノウハウを備えていることが、DXを共に進めるパートナー選びの重要なカギです。
自社の独自ルールへの柔軟な対応

「このソフト、この手順以外は受けられない」という業者では、独自の商習慣などに対応できず、現場が混乱する可能性も高いです。そのため、柔軟な対応をしてくれるかどうかも重要なポイント。
自社業種特有のルールや社内体制を理解し、現実に即した運用を一緒に考えてくれるか尋ねてみましょう。自社に寄り添ったカスタマイズができるパートナーに託してこそ、真の効率化が実現します。
セキュリティ体制と信頼性の高さ
BPOで最も心配なのは、セキュリティ面だと言う人も多いでしょう。機密情報の漏洩は、会社にとって致命傷になります。
データの取り扱いルール、プライバシーマークの取得、アクセス権限の管理など、信頼に足るセキュリティ体制を敷いているかを厳しくチェックしてください。
万が一の際の保証体制も、確認すべきポイントです。
チャットなどを活用した連絡の速さ

経理業務は日々のスピード感が重要です。メールだけでなく、「Slack」や「LINE WORKS」などのチャットツールを活用し、疑問やトラブルに即座に対応してくれるかを確認しましょう。
レスポンスの速さは、業務の停滞を防ぐ大きな力になります。意思疎通のしやすさや担当者との相性も、長期的なパートナーシップには欠かせない要素です。
中小企業における豊富な支援実績

自社と同規模、あるいは同業種での支援実績があるかも大きな指標です。中小企業特有の「リソースの少なさ」や「属人化の悩み」を熟知している業者であれば、上辺だけでなく現場に即したサポートが期待できます。
また、業者側で「担当者は1人きり」といった属人化が起きていないか、チーム体制で業務にあたっているかも併せて確認することをおすすめします。
当社「Bricks&UKアウトソーシング」の導入事例についてはこちらのページで一部を紹介しています。参考にしてください。
追加費用の発生しない明確な料金体系
「安いと思って契約したが、あれこれ追加費用が必要で高くついた」という不満も少なくありません。表向きの料金設定だけでなく、実際に見積もりを取って比べてください。
仕訳数や作業範囲による料金変動が明確か、どこまでが基本料金に含まれるのか。見積もりの透明性はもちろん、トータルのコストで見極める必要があります。
経理を手放して経営を加速させよう

社長の本当の仕事は、夜遅くまでの領収書整理ではなく「経営」そのものです。まずは面倒な数字の作業から、プロにアウトソーシングしませんか?
バックオフィスがすっきりすれば、精神的にも余裕が生まれ、新たな事業戦略などのアイデアもわいてくるものです。経理BPOを賢い相棒にして、身軽に事業を発展させていきましょう。
当社「Bricks&UKアウトソーシング」では、中小企業ならではの課題解決に向け、それぞれのクライアントに沿ったサポートを行っています。お試しでの利用も可能です。お気軽にお問い合わせください。


