IT業は経理アウトソーシングに向いている?2021.08.31

【この記事の監修者】 株式会社Bricks&UK Outsourcing業務コンサルタント
経理の業務設計・運用に優れたコンサルタントが、効率的で正確な業務請負いをお約束します。

経理のアウトソーシングのご依頼をいただく際に、特に東京近郊でお問い合わせが多いのがIT業のお客様です。一言でIT業といっても、アプリ開発、SEエンジニア派遣、WEB制作など様々です。

様々な形態はありますが、IT業のお客様は、いずれも経理アウトソーシングが非常になじみやすいといえるでしょう。
大きな理由としては以下のことが挙げられます。

  • リモートで業務を行うことに抵抗のない方が多い業界
  • 経理アウトソーシングを推進するためのクラウドツールの整備がすでに進んでいる企業様が多い
  • 社長自身が技術者であるケースが多く、経理業務のノウハウがない
  • 上記の理由により、経理担当者を採用しても業務を教えられない(経験者を採用しようにもなかなか採用できない)

IT業特有の経理業務とは?

プロジェクト単位の原価管理

IT業界の経理業務は、案件ごとに原価を管理するケースが多いため、人件費や、経費の按分が事業規模に比べ、複雑になりやすい傾向があります。

例えば、2つのシステムを同時に開発している際に、どちらのプロジェクトにも参画しているAさんの給与をシフトや勤務実績をもとに、2つのシステムに振り分けなければいけません。

これらを、仕入れ先の請求書一つ一つで、「どの案件にかかった費用なのか?」を確認しながら集計していく必要があるので、支払業務や請求業務よりも、それらの集計に多くの時間がかかる傾向にあります。

上記の考え方は、どちらかというと建築関連の経理業務に近しいものがあり、非常に複雑になりやすいため、会社を設立して早い段階で、プレイヤーとして業務を行いながら、経理業務を行うのが難しくなってくるケースが多いようです。
大量に物を生産しているメーカーなどとは違い、一つ一つの案件できちんと利益が出ているのか?を確認するための重要な業務になります。

外注費の増加と、源泉税の計算

IT関連の会社様で多いのが外注費の発生です。

大きな案件をこなす際に、自社の社員だけではリソースがまかないきれなくなると外部のフリーランスの人材などを使いながら、業務を行うケースがあります。

個人の業務委託には源泉税が発生するため、源泉税を預かり、それを代わりに納付するという業務が発生します。

日々たくさんの外注先を使っていると、一件一件、源泉税を計算して集計を行うとなると普通に振込をするよりも時間がかかってしまい、意外と負荷を感じている方が多いようです。

源泉税は、納付漏れによるペナルティも大きく、気を付けていないと税務調査で発覚するなんてこともあるのです。

IT業でよくアウトソーシングされている経理業務

1位:振込代行

IT業は会社規模に対して売り上げの規模が多い企業様も多く、その分振込の金額も多くなる傾向になります。

また、上記で解説している通り、源泉税の計算など、気を使わないといけない請求書も多く、それを煩わしく感じている経営者様や、経理担当者様も多くいらっしゃいます。

そのためアウトソーシングで振込代行を依頼し、弊社にて振込設定をさせていただき企業様で確認をしながら承認をしていくことにより、間違えを起こすリスクも格段に下がると喜んでいただいています。
IT業のほとんどのお客様にご依頼をいただいている業務です。

2位:請求書発行代行

IT業では、案件規模の大きさによって「着手金」や「納品後一括振込」または稼働した時間によっての「従量課金」など請求の方式があり、意外と複雑です。

そのため売上データの把握や、入金のタイミングが担当者しかわからない、属人化のリスクが高い業種といえます。

そのため、気づかないうちに大きなキャッシュアウトが目前に迫っており、資金調達が後手後手・・・という事例もありました。

全社的に、売上と入金のタイミングを統一したいという傾向があり、案件管理も含めて請求書の発行から、入金管理を一括してアウトソーシングしたい会社様が多くいらっしゃいます。

3位:経費精算業務代行

IT業は、意外と会食や接待が多いです。

そのため、交際費や会議費などが多く、それらを社内規定と照合して、領収書がないものを差し戻ししたり、金額が違うものを修正したりという業務をご依頼いただくケースが多いです。

また、社長自身も多くの接待交際費を使いますが、エクセルで経費精算シートを作成するのが面倒、でも従業員に経費の中身はあまり見られたくない・・など様々な要因で経費精算をご依頼いただく場合があります。

経費精算は、業種にかかわらずご依頼いただくことが多い業務ですが、IT業の方は特に「経費のチェック」をご依頼いただくことが多くあります。

まとめ

ここまでIT業の方によくご依頼いただく業務についてご紹介してきましたが、当てはまるものはありましたでしょうか?

また、番外編とはなりますが、「クラウド会計の導入」や「経費精算ソフトの導入」など、自社の経理をクラウド化したいというニーズも高い方が多いので経理業務のクラウド化なども承るケースがあります。

一度自社の経理体制を見直したいという際にはぜひ、経理アウトソーシングをご検討ください。

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